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組織に活を入れる − Y理論の実践例

ロバート・タウンゼンドは米国の元海軍砲術士官で、アメリカン・エクスプレスの副社長を経て、当時無名のレンタカー会社であったエイビスの経営者として、数年のうちに同社を業界No.2の規模に躍進させました。

彼は、会社からX理論を徹底的に排除し、Y理論を徹底的に実践した経営者であり、その成果を書籍『UP THE ORGANIZATION』(邦訳:『組織に活を入れろ』)にまとめました。

本書は後に改訂され、『FURTHER UP THE ORGANIZATION』(邦訳『こんなトップは辞表を出せ − 組織に活を入れる法』)として改めて出版されています。

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目標管理制度は時代遅れなのか?

目標管理制度を導入している企業は多いでしょうが、うまく行っているところはそれほど多くないようです。

目標管理制度の基になっているのは、ドラッカーが提唱した「自己目標管理(management by objectives and self-control)」です。ドラッカーのマネジメント理論を支える経営哲学に位置づけられており、顧客にとっての成果に向けて多様な人材で構成された組織を機能させるための根幹に関わるものです。

(参考:自己目標管理

単なる人事手法ではありませんから、人事管理の一制度として導入するだけでうまく行くことはありません。背景となる考え方の理解と浸透が不可欠です。それは、組織のメンバーの意識と行動を常に成果に向けさせるための行動原理であり、ドラッカーは「成果中心の精神」(The spirit of performance)と呼んでいます。

(参考:成果中心の精神「目標管理がうまく行かない理由」

ところが、現在日本企業が置かれている状況では、もはや目標管理はそぐわなくなっているという指摘があります。ドラッカーが自己目標管理を必要と考えたときの状況とは、前提が変わってしまっているというのが理由です。

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目標管理がうまく行かない理由

目標管理制度がうまく行っている組織は、それほど多くないようです。

よく聞く問題は、従業員に目標を決めさせると、必ず達成できそうな低いレベルで設定しようとするというものです。目標達成によって給与や賞与を決定していると、当然、人件費は高止まりします。

目標管理制度の元は、ドラッカーが『現代の経営』で提案した「自己目標管理」です。原語では、

management by objectives and self-control:目標と自己管理によるマネジメント

です。

自己目標管理は、ドラッカーによると、マネジメントの「哲学」(本質、根本原理)ともいうべき経営の根幹に当たるものです。ドラッカーの経営理論は、自己目標管理を中核として構築されていると言っても言い過ぎではありません。単なる手法やスローガンとは全く違います。

ところが、いわゆる目標管理制度として実施されているもの、少なくともうまく行っていない目標管理制度は、人事管理制度の一手法でしかありません。

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リーダーシップは本当に身につけられるのか?

「リーダーシップ」には格好いい響きがあります。リーダーシップを身につけたい、発揮したいと思わない人はいないでしょう。

でも、それはとても難しいことで、自分には無理だと思う人も少なくないかもしれません。

リーダーシップについて調べると、いろいろな理論が出てきます。いろんな人がいろんなことを言っていて、よく分からないし、難しそうだし、コーチングだのファシリテーションだの、いろんなことを修得しないといけないみたいだし・・・。

あれこれ考えて、結局、自分には無理だと思ってしまうのではないでしょうか。

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